人は食べ物を口に入れただけでは「体内に受け入れた」とは言えません。
食べ物から栄養素を体内に取りいれるには、消化する必要があります。
人の消化器官のうち、口腔・咽頭・食道・胃・小腸・大腸 を「消化管」と呼びます。
口から肛門まで全長およそ9メートルにもおよび、1本の管のようになっています。
食べ物は消化管を通過する間に、徐々に小さい分子に分解され、
腸内で必要なものは吸収されて、不要なものは排泄されます。
消化管は「体内の体外」とも言われます。
例えば、人の形を単純化してちくわのような形だと考えると、
「ちくわの穴の中」はあくまで外気とつながる「体外」であり、「ちくわの身の部分」に入って初めて「体内」となります。
消化管は腸で栄養素の最終消化と吸収を行います。
つまり腸で吸収して初めて「体内」に受け入れたことになります。
言いかえれば、腸はまさに体内の入り口であり、きわめて重要な関所とも言えます。